16世紀に入って、トロンバ・ダ・ティラルシ(Tromba da Tirarsi/独:Zugtrompete)という楽器ができました。
これはトロンボーンと同じシステムで、スライド・トランペットとも言えます。
音程は長3度までしか下げられませんでした。
また、クラリーノ(Clarino)は17,18世紀頃ヨーロッパにおいて大変盛かんになった楽器で、一見ホルンのように管を巻いて、3つの穴を開け、それを指で操作して、音程を変えることができるものでした。
1760年には、ドイツ人のケールベルがクラッペン・トランペットを発明しました。
これはクラリーノとは違って、トランペットの形をしていて、しかも穴が4つ開けられており、そこに木管楽器のような鍵(キー)が付いているものです。
ハイドンのトランペット協奏曲はこのような楽器で、穴が6つ開けられたもののために書かれました。
このように楽器の進歩と共にトランペット芸術も盛んになり、多くの作曲家によってトランペットの曲が書かれるようになり、特にバッハ、ヘンデルらによってトランペット音楽は最高潮に達したといえます。
18世紀までは宮廷の儀礼用として、トランペットがとくに重視され、イギリスではヘンリー8世が14人、エリザベス女王が10人のトランペット奏者を抱えていたほどでした。
またドイツにおいては一般市民がトランペットを加えた音楽を演奏する時には、特別に許可をもらわねばなりませんでした。
そして宮廷に抱えられたトランペット奏者達は、特に高い地位を与えられていたようです。
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